鈴鹿スカイラインの山越え近江牛
秋雨前線がやってくるこの週末、天気予報は当然雨なのでオートバイに乗ることはできなさそうだと落胆していたのだが、なんと土曜日だけ晴れるというではないか。これは日頃の行いが悪いのに奇跡のような事情であるゆえ、絶対にオートバイに乗るぞと決めたのだった。そして迎えた当日、前日金曜日の長雨に、マジで晴れるのかと疑心暗鬼であったが、雨は上がり、路面も乾きかけているので、決行を決定したのであった結構なことなのであった。行き先は、最近マイブームな滋賀県方面、しかし、今回は閃いて、何十年とご無沙汰している鈴鹿スカイライン経由で行ってみようと思うのだ。鈴鹿ではF1もやってるから、この作戦はきっと成功する。
そうとなったら、やることを片付けて、近所のパン屋製ごまトーストとまっちゃん特製雑魚野菜スープフィラディルフィアエクスペリメント風味を食ったら、颯爽と革ジャンに着替えて、流石に10月だからメッシュ終了、フルレザーで決めたら、実家新型ガレージから、旗艦CB1300SF ライアン・ストーン号を引っ張り出した。エンジン一発始動! 目覚める(以下略)オイまた省略かい。
ではまずは恒例のコスモ石油に向かった。給油機の前に止めてレギュラー満タンに入れるぜ。取り出したのはコスモ石油カード、これとDポイントカード、そしてスマホアプリだ! これを使うルーチン(以下略)ここも省略ですかマジですか。あ、これだけは書かせて、ちなみに430キロ走って19リットル入った。長距離は燃費が伸びる。
満タンになったのでコスモ石油を後にして、国道19号線を名古屋方面に向かう。土曜の朝は適度に交通量が多かったが流れは順調だった。しかし、前方の工事トラックがタラタラ走ってるなーと思ったら、いきなり強引に車線変更してきて、ロングボデーのトラックとぶつかるんじゃないかヒヤヒヤしたぜ。それにびっくりしてたら、その直後には、反対車線から交差点が青に変わったと当時に、こっちの車の存在もお構いなしで、キキキーっと昔の刑事ドラマ(太陽にほえろ!とかさ)みたいにUターンするヤンキー御用達の三河自動車メーカー製の押しの強いミニバンに、またしてもヒヤヒヤものでびっくりしてたら、その先では、ぼろっちいセダンがいきなりハザードを焚いて止まったと思ったら、中からトボけたおっさんが降りてきて、そのままどっかへ消えちゃったよ。なんと朝っぱらから混沌とする国道19号線、まさに国道は戦場なのであった。
そんな国道19号線から環状302号線に乗り換えて、41号線22号線を越えると清洲過ぎたあたりの交差点で県道に乗り換えて、県道をカクカクと曲がりつつ、国道155号線までやってきた。ここまでは至って普通に平和にやってこれた。国道155号線を津島方面に南下していくと、途中で、年十年も前からあったパチンコ屋さん、ついに潰れて放置されてたのが、最近ようやく解体工事が始まったと思ってたんだが、まだ建ったままになってた。あれ、解体工事してたのに、途中でやめたのかと思いつつ、前をとったら、その謎が判明した。なんと、中は解体屋さんの分別作業場になってた。要するに、外殻だけ残して、中をくり抜いて、中で、雨でも作業できるように改装したわけだよ、全部壊して改めて建てるより遥かに予算が助かるわな。何十年も前に建ったパチンコ屋だけど、当時はバブルのまっっ盛りだから、ものはいいのをしっかり作ってると思うから、最近のプラモデル見たいな建物よりゃ、よっぽど頑丈だろうからな。社長さんお利口さん。
こうして国道155号線を走って、立田大橋への交差点を曲がったら、その先の道の駅立田で休憩することにした。水分補給しなければならん。しかし、コンビニが入り損ねたから、ここによることにした。この道の駅はなぜか大人気で、この辺りの道の駅がないせいかな、とにかくいつも大混雑してる。バイクなんぞ、某赤男爵の売り場みたいに充実した品揃えになっちゃたるから、あまり近寄りたくなかったんで、最近はもっぱらスルーしてたんだけど、今日はバイクが1台止まってるだけだったので、寄ってみた。で、自販機で温かいお茶を探したら、全部コールドだった。温かいのが飲みたいのに飲めなかった。まさしくコールド負けだった。めっきり秋になっちゃって、寒くはないけど暑くはないので、コールドは飲めんわ。仕方がないので、コンビニ求めて、次行ってみよう。道の駅を後にしようとオートバイに戻ったら、隣のオートバイのライダーが交通整理の係員さんと話をしてた。それによると、ここはいつも混んでるので、駐車場の拡張工事をするそうで、その時はオートバイ専用駐輪場もできるそうだ。それはいいことだな。
道の駅を出たら、立田大橋を渡って岐阜県に入った。ものすごい強風だった。木曽川も長良川も、昨日までの雨で水面が上昇し、中洲も消えて並々と流れる川の水面は荒々しく白波を立てていた。ものすごい強風だった。にもかかわらずロードバイク乗りの方々はキコキコとペダルを回して走っていくのであった。すごい、見習わなければ。
そこからさらに進んで、三重県に入ると、国道258号線をちゃっと走って多度大社に登る坂道に進んだ。ちなみに、この交差点にあったファミリーマートが消滅してた。マジかよ、ここで水分補給をしようと思ってたのにさ。無くなっちゃったのだから仕方がない、坂道を登って、巨大な鳥居を潜って、先を進めば、馬の祭りで有名な多度大社に至るのであった。そこからいなべを経由して国道421号線に入った。どんどん進んで国道306号線までやってきた。ここまで進行方向にコンビニなしなのであった。やばい何とかしなければ、水分補給は至上命令必須なのに。
途中、目当てにしていた進行方向にあるコンビニが潰れてた。なんてこった。しかし、その先をしばらく行ったら、セブンイレブンを発見、遂に水分補給タイムを取れるぞ。オートバイを駐車場に停めて、お店に入ったら、ないだろうけど常温の水を探した。なかった。しかし、よく見たら、レジ前特設コーナーに並んでいるではないか。おお、これを買えばいいじゃんと思って、近づいてよく見たら1リットルサイズだった。ずんぐりむっくりの1リットル。いくら何でも、ここで全部飲むのに、1リットルは無理だ。仕方がないのでホットのお茶を買って飲んだ。そこでスマホでルート検索して、このコンビニの交差点を曲がったら、湯の山まで行けるようだ。よしそのルートで走ろう。
コンビニを出たら、交差点を曲がって、県道626号線を走っていく。広くなったり狭くなったりする、よくある県道だったが、スムースに走って湯の山温泉のグリーンホテル前に出た。そこを曲がって湯の山温泉方面に進むと、湯の山温泉ではよく入りに来た希望荘の横を走って、御在所ロープウェイの下をくぐって、遠くに見える巨大な白い鉄塔は、このロープウェイの鉄塔だよな。すげー大きさがわかるぜ。こんなところからも良く見えるんだからな。
こうして、遂に、おそらく鈴鹿スカイライン入口に着いた。ここからの山道は、凄まじい山岳ワインディングロードで、タイトヘアピンコーナー急坂という実にテクニカルな技術を要するので、本領発揮で走らせてもらうぜ。行くぜ! 最強HONDAに追いつけるものなら追いついてみやがれ! すると、後方から甲高いエクゾーストが響いてきた。急速に接近するそのエグゾーストの主がバックミラーにいきなり現れた。釣り上がったフロントマスクに小型のヘッドライト、トリコロールカラー、間違いない、最新型のCBR1000RR-Rだ! これはまさしく、名実ともにHONDA最強のHRCマシーンがお出ましってわけか。だがな、こっちもHONDA最強のBIG1なんだぜ! 負けるわけにはいかないぜ! 行くぜ! アクセル全開! あ、タイトコーナーだちょっとスピード落として、と、え、あれ、こんなタイトなコーナーにそんなスピードで突っ込むんですか? え、なんでそんなにバイク倒し込めるんですか。膝すりすりしまくってるんですけど、あれ、よくわからない、見えなくなっちゃった。ふっ、見えなく(イカ楽ちがう以下略)
そんなこんなでCBR1000RR-Rとデッドヒートを繰り広げて鈴鹿スカイラインを疾走して、あっという間に日野市に入った。途中、いろいろあったんだけど、すごい見晴らしのいいところとかでかいダムとか、でも駐停車禁止なので停められずに写真も撮れんかった。
日野市に入って、ようやく発見したファミマでピットインする。そこでコーヒーを飲みながら作戦会議をしよう。レジで「コーヒーください」「サイズはどうします?」「え、あ。普通の」「Mサイズでいいですか」「はい」「180円です」マジ? あ、忘れてた、ファミマはSMLだったよ。セブンイレブンはMLだけだった。勘違いしてたけど、今更間違えましてということもできず、大きなカップをもらった。並々と注がれたMサイズのコーヒーを、しかし、この店はイートインコーナーが生きてたので、そこに座って飲みながら、この後のルートを考える。どこかでなんか食って、帰りは421号を走ろうかと思ったけど、時間があるので、彦根米原経由の国道21号線で帰ることにした。決定したら、スマホで食いもん屋を探す。ヒットしたのは、地元近江牛のレストランとオサレカフェと定食屋さんだった。近江牛のレストランは高くて無理、オサレカフェはオサレだからやめ。定食屋にしよう。決まったらファミマを出て、定食屋に向かった。で、定食屋まで来たんだが、なんかちょっと、想像と違ったので、やめた。断腸の思いでオサレカフェに行くと、病院の横にある病院の待合で使うようなカフェだったので、ここでいいじゃんとオートバイを駐車場に停めて行ってみた。で、店の前にメニューがあったので見たら、近江牛ハンバーグ定食が1,420円だった。げ、結構するのね。しかし、店の前で作業してた可愛らしい店員さんが「いらさいませー」とニコニコしながら言うので、今更引っ込めんのであった。威風堂々と店に入るのであった。
店に入って、店内を見渡すと、オサレな店内にはご婦人とお嬢様ばかりだ。そんなところに一見完全装備の革ジャンライダーみたいなヘンタイライダーが乗り込んでしまった。おかしい。違和感がある。そそくさと一番隅の席について、しかし、お冷やを持ってきてくれた可愛い店員さんに近江牛ハンバーグ定食1420円を威風堂々と注文した。どんなもんだやってやったぜ。鼻息荒くしてたら速攻で料理がきたよ。ここは吉野家か。
やってきた料理をよくよくみると、黄色い小さな、そして重厚な鍋に入っていた。その黄色い小さな重厚な鍋の蓋には、横文字が並んでいた。この横文字には覚えがある。そうだ、ル・クルーゼだ! 泣く子も黙るル・クルーゼ! とにかく材料を入れて煮込めば道場六三郎も真っ青な料理ができるル・クルーゼ! そんなもんで煮込んだ近江牛ハンバーグがどんな味か、猫でもわかるだろ。蓋を開けたら、実にうまそうな肉の塊が現れた。箸で崩して一口、めちゃくちゃにうまかった。もうめちゃくちゃうまかった。素晴らしい。これはもうハンバーグではない。まるで肉の塊を細かくして固めた様なものだ。(いやだからそれがハンバーグだっての)あまりのうまさに、あっという間に平らげてしまった。おしゃべりしながら食ってるご婦人やお嬢様方はまだ全然食い終わっていないのに、後で料理がきたヘンタイライダーの方が先に食い終わってしまった。うーむ、ゆっくり食うようにしてたんだが、ダメだな。やはりうまいものは早食いになってしまうぞ。どういう職場環境だったかよくわかるよ。そうだよ、ゆっくり飯なんぞ食ってられない仕事してたよ。それがどうしたって言うんだよ。まあおいしかったからいいや。天気が良くて、うまいもん食えたら、そのツーリングは8割方成功だ。満足して店を出た。
オートバイに戻った。
計画通り、彦根米原経由で国道21号線で帰ってきた。
本日の出費
お茶 140円くらい
コーヒー 180円
ル・クルーゼのハンバーグ 1420円
ほっとゆず 154円
本日のCB1300SFの走行距離 230キロくらい
累計のCB1300SFの走行距離 37030キロくらいかな
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