散り始めの臥龍桜は高山
最近謎解きが流行ってるんだけど、そもそも明治村が客寄せに謎解きイベントを始めて、他のテーマパークでも開催されるようになって、開催情報を聞きつけてはそういうところに行って謎解きに挑んでいたんだけど、なかなか開催する側も大変で、行く方も大変だけど、そういうところから、もっと手軽にやれる謎解きが出てきて、出版物なんかは、不況にあえいでいるから、この時とばかりに謎解き本をあの手この手で用意して、書店の一角には謎解き本がずらり〜となって、でも謎解き本は買わなきゃいかんから、お金かかるじゃん、お金かからないのないかというとあるんですよ、それがラインなぞと呼ばれる分類の謎解きで、スマホアプリのラインでやる謎解きなのだ。やり方はいたって簡単、ライン友達になって、キーワードを送れば問題が出てくるので答えを送る、それだけ。新しい謎がきて次々と謎を解いて最終問題を解けばクリアーなんである。いつでもどこでもスマホがあればできる、なんてお手軽な謎解きでしょう。で、謎解き大好きまっちゃんがのめり込んで、わからないと言って落ち込むかと思えば、クリアしたと言ってハイテンションで大騒ぎするのを。横目で見ながらツーレポを書くみたいな日常だったのだが、この前、ついに行き詰まってようで「わからない」「これがわからない」「ちょっと考えて」と巻き込まれてしまったんだが、当然、知能指数240のまっちゃんがわからん問題を、ヘンタイだけが取り柄のサイト管理人が解けるはずもなく「わかんないよ」と投げ出したら「アンタはヘンタイなんだから、人と違ったものの見方ができるでしょ、真面目にヘンタイらしく考えなさい!」「そんなこと言われても」「この問題を解いたらバイク買ってもいいから」「マジか」「私に二言はない」「やる」よし、この程度の謎解き、本気でやればすぐ解けるさ、そして新しいバイクを買うんだ。スーパーカブストリートモデルのベージュを買うんだ。鼻息荒く問題に挑み、次々とヘンタイ的思考で新しい手がかりを発掘したのだ。「すごーい、やっぱりヘンタイは違うわー」「やかましいわ」しかし、新しい手がかりを発見したはいいが、行き詰まった。最後の砦にあるモンスターの像に、何か隠されているに違いないのだが、探索コマンドを使っても「何もありません」と言われてしまうのだ。くそー行き詰まった。「わからんの」「ダメだわからん。この像に何かあるはずだがわからん」「そうか、ダメか、バイクはあきらめろ」「がーん」「ふっふっふ、世の中は厳しいのだ、問題を解けなければ、おぬしはただのヘンタイだ」「ガーン」そしたら、まっちゃんの謎解きブレーンが謎を解いたとラインしてきたので、恥を忍んで答えを聞いたんだよ。そしたら探索コマンドではなく、普通に「像を見る」と送れば答えが返ってきてクリアーだったらしい。なんだと、そんなバカな話があるかよ。始めにルールとして、調べるときは探索コマンドを使うことってあったじゃないか。なんだよこのライン謎、ルール無視かよ。インチキじゃん。くそーどうしてくれよう。こうなったらツーリングに行くしかないぜ。ということで、ツーリングに行くことにした。
今回は先日失敗して臥龍桜を見に行くのである。毎年恒例の臥龍桜、毎回毎回、開花時期でやきもきさせられるのであるが、今年は特にヤキモキだったな。暖かくなったり寒くなったり、夏日かと思えば雪も降ったりもうメチャクチャですよ。地球最後の日も近いですよ。そんな状況で、リアルタイム情報検索のツールとして最適なtwitterを活用し、どうやら、先週開花を始めて今週末まではなんとか鼻が持ちそうだということで、間に合ってくれと祈るような気持ちで行くことにしたのだった。で。当日、朝飯にまっちゃん特製ソフトボイルドスクランブルドエッグトーストこんがり風味ライセンス生産品を食ったら、実家新型ガレージから旗艦CB1300SFを引っ張り出す。前回のCBR600RRのアクシデンタルを思い出して、取り回しに注意しつつ引っ張り出したが、全く違和感なく、空気圧バッチリな感覚で表に出すことができたから、今回はあのようなアクシデンタルに見舞われることはないだろう。一安心で、エンジン一発始動、晴れてるけど雲が多いけどちょっと寒いけどというかかなり寒いけど放射冷却なんだけど出発した。
まずはガソリンを入れるぞ。いつものコスモ石油に行くと、給油機の前にバイクを止めてレギュラー満タンにする。前回の走行距離が150キロくらいだったから、8リットルくらいだろうと判断し、だとすると、次回割引クーポンが発見されないと判断、今回は前回のクーポン券を使わないで、もっと給油量が多い時に使おうと判断、が、しかし、給油したら10リットル入った。あれ、やっぱり街乗り型ツーリングが多かったから燃費が悪かったか。出てきたレシートにはしっかり次回割引クーポンが添付されていたのであった。なんということだ、読みを間違えた。なんたる失態だ。なぜこんな失態をしてしまったのだ。ああ、坊やだからか。
ガソリンスタンドを出たら、19号線を多治見方面に向かう。それにしたも寒いなーオイ。道路脇の電光掲示板の温度表示が7度だった。このところ17度くらいだったのに、この急激な気温低下はキツイな。しかし、今日は行楽日和になるという天気予報を信じて気象情報を信じて、完全冬装備ではなくほぼ冬装備できたんだけど、やっぱりもう一枚着てた方がよかったかな、ライトダウンを着てきた方がよかったかな。何言ってるんだ今更遅いぜ。このまま行くぜ。行ってやるぜ。誰にもオレを止められないぜぇ。
内津峠を越えて、多治見市内に入り、JR太多線今泉駅横のショートカットルートで可児市街地を通過し、川辺から41号線に入った。いつものルートですね。248号線バイパスを使わなかったのは寒いからです。そういえば、可児市のユニーがドン・キホーテに変わってたぞ。いよいよ、中部拠点の流通マーケットの雄も神々の黄昏か、ドン・キホーテに吸収されちまうのか。かつて中部の金融業界を牛耳っていた東海銀行もまた三菱銀行に吸収されちまったし、百貨店の雄、松坂屋(正式な読み;まっつぁかや)もまた大丸に吸収されて、今や中部が日本に誇る企業はどんどん衰退していくじゃないか、ああ、なんということだ。唯一中部に残る自動車業界の巨人もまた先行き不安なんだよなー。もはや内燃機関の行く末は真っ暗だからな。次に来る動力機関がなんになるのか、それは誰にもわからないのさ。だから、今、オレたちは内燃機関の二輪マシーンに乗って走るだけさ。東本昌平のCB感が現実となるまで、な。
41号線に入って、ガンガン走っていくぜ。寒いとかなんとか言ってらんないぜ。今日の41号線は交通量も少なく、ガラガラなのでかっ飛びで走れるぜ。速度はワープ1.5だ! 疾走するHONDA最強マシーン、眼に映る風景は全て後方に崩れるように流れ去り、次の時空が現れては流れるのだ。くー、いい感じだぜえ。と思ったら、前方にトラックがトロトロ走ってたので追いついてしまった。急激な速度低下、一気に通常航行速度になっちまった。なんだよこのトラックと思ってみたら、某コンビニエンスストアの公式運送トラックだった。某コンビニ、中部のコンビニの雄サークルKを吸収した某コンビニ、そのおかげで、交差点を挟んで同じコンビニが並ぶという異様な光景があちこちに現れることになっちまっても誰も何も言わないこれが大人の事情ってやつだな、大人の世界は汚い。そもそも、24時間営業の件で揉めてる業界最大の某コンビニが中部に進出してきてサークルKは駆逐されちまったんだよなあ。そのせいでユニーも弱体化することになっちゃったんだな。そして某コンビニに吸収されることになっちゃったんだなあ。その某コンビニのトラックが、頑なに制限速度を守って走っているので、ペースが急激に落ちた。仕方がないので道の駅七宗で休憩した。藤がきれいだった。
道の駅七宗で休憩したら出発する。再びかっ飛びモードで走っていく。途中、恒例のメロディトイレで休憩した。そろそろ暖かくなってきてもいい頃だが、まだまだ寒くて冷えて、空もうす雲が覆って日差しが弱いもんで全然暖かい感じがなくて、これは今日はこのままこんな感じかもしれんなー、よし、覚悟を決めて高山を目指すことにしよう。再び41号線を北上していく。途中、多くのライダーとすれ違った。今日は行楽日和ていい天気という天気予報を信じて出てきたんだろうなあ。こんな寒いはずないのにとか言ってんだろうなあ。すげー軽装で走ってるクオーターライダーがいると思えば完全冬装備のアドベンチャーライダーもいて、この時期らしい千差万別だよな。
ドンドン走って、いつもの休憩ポイント道の駅渚まで来た。巨大な電光掲示板の温度表示が12度だった。ここで休憩するかどうするか考えて、もはや臥龍桜まで目と鼻の先なんで、このまま行っちゃおう。間に合うかどうかの瀬戸際だから、こんなところでトイレ休憩してたらその間に桜が散ってしまうかもしれないから、油断大敵、ライオンはネズミ取るにも全力でやるんだから、ここで力を抜いて道の駅によってちゃダメなんだ。逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ。2台前を走ってたコンパクトカーが道の駅に入ったら、次に走ってたクラウンアスリートが一気に加速してワープ1.5の域に達して行くので、これは世界のHONDAが即れを取るわけにいかんぜ、追うぜ! 一気に加速してワープ2でクラウンアスリートに、黒いクラウンアスリートに、大阪ナンバーの黒いクラウンアスリートに追いついた。このままブッチギってやるか、と思ったけど、対向車が多いし、きついコーナーが繰り返すところだったもんで、今日のところは勘弁してやったぜ。
そして、41号線最大の難所、そう、宮峠に来た。この宮峠も、間も無く過去のものとなろうとしているのが、工事現場の向こうに見える宮峠トンネルに感じさせるよ。工事の大部分が終わってるようで、掘削もコンクリも完了して後は道路整備を残すだけみたいだから、後2年もすれば走れるかな。そしたらもっと高山が近くなるよな。早くトンネル開通しろよ。開通したら開通記念ツーリングするんだ!
そして、峠を越えたら臥龍桜公園であった。いつもの駐車場に行くと、交通整理の地元のじいさんが旗振ってたので、その誘導通りにバイクを止めて、そこから歩いて公園の方に行く。すでに駐車場はクルマがいっぱいで、朝の早い観光客が歩いて観に行くのについて公園に歩いて行った。公園は先週が祭りのピークだったようで、ちょっといろいろもう終わっちゃった感じだったな。テーブルが積み上げられた空のテントとか、やる気なさそうなねーちゃんがだべっる簡易売店とか、ちょっとがっかりだけど、まあそんなもんはいいのだよ。桜が問題なんだよ。
公園に入ると、臥龍桜がその勇姿を表した。なんとか間に合ったかな。ちょっと散り始めちゃってるみたいで、ところどころ葉桜が始まってて、それでも龍の姿を維持しているうちに見にこれたからよかったよ。ちょっと痩せちゃったかな、という感じの龍だけど、見にこれてよかったよ。
満足してバイクに戻ると、いよいよ高山中心地に移動する。この行楽日和(予報では)のライダー日和(予報では)に騙された(わけではないが)ライダーが押し寄せてるだろうから、最近その所在がばれちゃったソラマチバイク無料駐輪所が満車になっちゃってるかもしれんので、急いで行ったんだけど、高山中心街はすでに満員御礼の大渋滞で、それでも四苦八苦してなんとか空町駐輪所に来たら、なんとかバイクを停めることができた。よかったよかった。
すげー混んでたけど。駐車場の車の方は、すでに行列ができてて、押さないでください押さないでください物を投げないでください状態だった。そんな修羅場をくぐり抜けて、宮川中心地に歩いてくと、もう観光客の怒涛の三段跳びで、フランス人から中国人から各国入り乱れて飛騨牛串焼きを食べ歩きさるぼぼ前で記念撮影人力車に乗ってピースサインと高山を満喫されていました。
が、こっちは目的は一つだけ、高山中華そばの新しい店を開拓することだけが目標なんで、スマホで情報収集しつつ、星の数ほどある高山市街の中華そば屋を探して、どこにしようかここにしようかと、迷いに迷って、結局、いつも前を通ってる交差点の角にあるお店にした。
開店まで待って、開店と同時に入って、一人なんでカウンターに案内され座ったが、すでに開店待ちの行列ができていて、あっという間に満席になっちゃったんで、こんなに人気があるなら、さぞかしうまいんだろうと期待して、速攻で注文しようとしたら、最初にきたにーちゃんはカウンターにずらりと並んだ客向けの水をこれでもかというくらいのハイスピードで置いて、さっさと厨房に帰って行ってしまったので注文し損ねた。だから別のにーちゃんを呼んで基本メニューの中華そばとチャーハンを注文した。注文したから気がついたけど、ちゃんと呼び鈴があった。かっこ悪いなあ。
一番で注文したから一番でくるに違いないと思ってたんだけど、一番に持ってきたラーメンが別のテーブルの客に運ばれちゃって、くそ一番はオレなのに、と歯ぎしりしながら次を待っていたら、次は隣の席に運ばれちゃったぞ。オイどうなってる。一番に注文したオレのラーメンが来ないとはどういうことだ! 責任者を出せ! と、いわゆるキレる中高年になっちゃうところだったが、次のラーメンはようやく「お待たせしました」と持ってきた。どうやらチャーハンがセットだったもんで時間かかったみたいでした。すいません。早とちりなキレる中高年でした。頭を丸めてYouTubeで謝罪会見を開き、最後の公演で内部告発の後で卒業宣言して、髪を黒く染めて黒スーツで謝罪会見を開きますので許してください。それから、恒例の今後はこのようなことがないように有識者による第三者委員会以下略。で、肝心のラーメンとチャーハンですが、まあ、それなりにおいしかったです。
ラーメンを食ったら、やはり高山に来た以上、ここのコーヒーを飲まんわけにいかんので、高山市街を散策しつつ、そのコーヒー屋さんに行った。空町の駐車場のそばにあるんだけど、隠れ家的お店だったんだけど、今日は先客が3組もいてほぼ満員御礼状態だった。観光客らしいグループが2組と、常連のばーさんがいた。客が多い方が店としては当然いいのだろうけど、みなさん世話話を大きな声でされているので、静かにコーヒーの香りと味を楽しみたい高貴なライダーとしては、ちょっと残念だったですね。いつものブレンドコーヒーは、相川ラスクリアーでソリッドで、いうことないのコーヒーでした。素晴らしい。香りと味を十分心ゆくまで楽しんだら、店を後にした。
空町の無料駐輪場に戻ったら、いよいよ駐車場は混乱の戦国時代の様相を帯びてきた。クルマのじーさんが駐車場の係員と大声で言い合ってた。何を言い合ってるのかよくわからないが、乃木坂46と欅坂46の違いについて言い合ってるわけじゃなさそうだ。
CB1300SFを駐輪場から引っ張り出したらエンジンスタート、混沌とする観光地、高山を脱出する。陣屋方面からのルートで国道に戻ったら、なんとか渋滞は最小限で済ませることができた。帰り道も、ちっとも暖かくならなかった。結局最後までちょっと寒いなーという状況で帰ってきた。
本日の出費
ラーメンチャーハン 990円
コーヒー 480円
本日のCB1300SFの走行距離 300キロくらい
累計のCB1300SFの走行距離 25540キロくらい
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