初秋は平湯のロングライド激走
気がついたら伸びてるのが髪の毛なんだけど、ちょっと前までは予約して散髪に行ってたんで待ち時間なんぞ考えんでも良かったのが、いや、普通の理容店に行ってたんだよ、まさかヘンタイライダーが美容室に行ってるわけないじゃん、あんなもんおしゃれーなイケメンがいくところだろ、一生カンケーないところだもん、そんなところじゃないけど、行ってた理容店が予約制だったんで、予約といっても、いく前に今日何時空いてますかーと確認して、じゃあ何時ねーみたいな感じの予約というほどの予約ではなかったんだけど、持ち時間てのはなかったんで良かったんだよ。だがしかし、時は流れて、その理容店も店主さんが引退し、そりゃそうだわな、中坊の頃から髪切ってもらっとったんだから、その中坊が今やおっさん街道まっしぐら、理容店の店主も引退する歳になるよ。で、問題はじゃあどこで髪切るんだってことで、いろいろ探して、新しい理容店に行くようになったんだけど、そこは若い店主がやってるところで、いやー若いってのはいいね、思い切りがいいからバッサバッサ切ってくれるもんで、毎回、妻夫木聡風とかトムクルーズ風にしてくれてサイコーなんだけど、いや髪型の話だよ顔はヘンタイなままだよってほっとけ、だけどそこは予約制度なしなんで、早いもんがちの焼肉定食の世界なのであった。だから、若い店主に聞いたんだよ。いつが空いてるかって聞いたんだよ。そしたら「そーっスねーだいたい午後の1時から2時ってとこっスかねー。」というので、その時間に行くようにしたら、ドンピシャで店主暇そうにしてるところが多かったもんで、ほとんど待たなくて良かったんだけど、最近その裏技がバレちゃったみたいで、混んでるんだよ。1時2時が。でさ、この前も行ったらさ、1時に行ったらさ、ちょうど2席満席で散髪始めたばっかりだった。くっそー、1時間待ちかよーって事で、出直すわけにもいかないじゃん。仕方がないから座って待つんだけど、こんなんだったら、メルカリで買った光瀬龍「宇宙塵版派遣軍帰る」かブックオフで2割引で買ったギャビン・ライアル「深夜プラス1」でも持ってくりゃ良かったなーなどと思っても後の祭りなのであった。で、仕方がないからぼーっと待ってたらいつもまにかこっくりこっくり寝てたもんであっという間に時間が過ぎて順番が来たので、まあそれはそれで良かったんだけどさ、今度からはちゃんと本を持ってこようと思いました。でもさ、本を持ってきたときに限ってすぐやれたりするわけよ。マーフィーの法則っていうのかなあーホントにまいったね。ということで、ツーリングに行くことにした。
ここまで書いて、この話、以前も書いたような気がしてきたけど、まあいいか。
さて、9月も末になってしまった。いつの間にか盛夏も終わりを告げて、朝晩涼しくなってきて、へそ出して寝てたら風邪引きそうなくらい寒くなっちゃったりするんだけど、いよいよバイクツーリングシーズンなんで、週末、晴れたからには全力でツーリングに行くぞ。最近、大人のライダーはのんびりゆっくりしたツーリングを楽しむのさ、なんてわかったようなこと言ってたけど、ライダーは走ってナンボなんだよ、東本昌平先生も名著「キリン」で言ってる通り、走らなきゃダメ。そこで、ちょろちょろ走るツーリングはやめ、ガッツリ走るぜ。そうだ、かつては1日400キロくらいガンガン走ってたんだから、それくらいわけないはずだぜ。行くぜ、誰にもオレを止められないぜー。行き先は平湯温泉だぜー。でも早く帰らんといかんからトンボ帰りだぜー。朝早く起きようと思ったのに、寝坊しちゃったもんで、慌ててまっちゃん特製スペシャルワンダフルベジタブルスープとパスコのフォカッチャを食ったら、初秋に合わせてもうメッシュなんぞ着れんので、ちょっと暑かったけどフツーに革ジャンカントリージーンズで行くことにした。実家新型ガレージから引っ張り出したのはHONDA最強RCBの血統を受け継ぐ最高マシーンCBR600RR/ABSだぜ。エンジン一発始動! 目覚めるインラインフォア! 吠えるエクゾースト! バリバリだぜ。最近、エアチェックの重要さに気がついたもんで、毎回乗る前にしっかりエアチェックするからカンペキだもんね。っていうか、今ごとエアチェックの重要性に気がつくってどんなアホライダーだよ。
まずはガソリンを入れる。いつものコスモ石油に行って、ハイオクを満タンに入れるのだ。毎回毎回のめんどくさいルーチンを経て、給油開始、前回高山往復300キロ走って13リットル入った。リッター20キロ以上走ってるじゃん。スゲーじゃん。全然回してない経済走行ってことがバレバレじゃん。まあいいあ、環境に優しとか言ってる腰砕けな時代なんで、それもよしとしとけ。だがな、今日はそうは行かんぜ。激走5000キロならぬ、激走350キロだもんね。(編集部注;激走5000キロとは、1976年のアメリカ映画でキャノンボールみたいな話なんだけど、それに比べてかなりスケールが小さいね)やかましいわ。
ガソリン満タンでコスモ石油を出た。ガソリンが高い話はもう飽きたのでやめ。ここで高い高いと騒いでもどーにもならん。オレたちにできるのは激走することだけさ。クーなんかかっチェえー。決まったところで国道19号線を全開でぶっ飛ばす。ガンガン飛ばしていったら後ろから現れたのはハーレー野郎だった。かなりカスタムしてあるのでなんかわからんけど、でかいハーレーだったんでソフテイル系じゃないかと思うんだけど、こいつが走行車線からバタバタとツインエンジンの音を響かせて抜かしていきやがった! 舐めやがって! 全開激走がテーマの今日の走りの最強HONDAに挑戦するとはいい度胸だ! 圧倒的大差をつけてやる。あっという間に見えなくしてやるぜ! 行くぜ・・・(編集部注;毎度のパターンなんであとは過去記事を参考にしてくださいっていうか、もうこの展開やめたんじゃなかったんか、新ネタ思いつかんか)やかましいわ。
国道19号から多治見可児川辺経由でいつもの通りの国道41号線に入った。天気はサイコーに良いぞ。山が良く見える。全開バリバリ激走にふさわしいぞ。がんがん走って行く。うまい具合にトロトロ走りの観光客やら地元に軽トラックに遭遇することなく、平均速度ピー(自主規制)キロで快調に飛ばす。八百津の山岳地帯を越え、白川茶で有名な白川を越えたあたりまで、実に快調に走ってきた。しかし、前方に見えてきたのは巨大なタンクローリー、とそれに連なるクルマの列、ついに前が詰まってきたようだ。しかし、幸運なことに、信号交差点があって赤で止まった。この付近の国道41号線には数少ない信号交差点、実にラッキーじゃん。すり抜けて前に出た。そこで信号が青になったらシグナルグランプリ開幕だぜ! 一気にフルスケール使って巨大なタンクローリーを見えなくしてやるぜ! 行くぜ! 青になった! アクセル全開ぷす。あれ? なんだ? しまったエンストだやばいやばいよやばいよエンストなんてかっちょわるいよあせってエンジン再始動して慌てて走りだしたら、猛烈に加速してタンクローリーを引き離した。ふっ見えなくしてやったぜ。(編集部注;言うまでもなくもありませんがタンクローリー等の大型車両はトルク重視なので加速は良くない故バイクでぶっちぎりはいとも簡単、というかフツーは相手にしないんだけど、もはや加速のトロい大型しか相手にできなくなったようだな)やかましいわ。
こうして下呂までやってきた。下呂で給油する。ここで給油しておけば、最低追加量で済むからな。これは以前からよくやったノウハウである。なんせハイオクバカ高いから。で、いつもの下呂のコスモ石油で給油した。価格はなんと170円だよ。ゲロゲロだよってシャレてる場合じゃないわな。ここまで93キロ約4リットル入った。ちまちま給油だが、これが後々大きく響いてくるのさ。よし先を急ぐぜ!
国道41号線を下呂から萩原小坂と進んで久々野で飛騨朝日方面に進む。このルートは久しぶりだな。県道87号線を走って行く、広がる田園風景が素晴らしいぞ。途中で美女峠越えのトンネルを潜って国道361号線で高山の辺境部に至る。この辺りマジ久しぶり。途中で道を間違えて大回りしちゃった。ファミリーマートがあったのでそこでちょっと休憩する。標高が上がってちょっとひんやり。ホットコーヒーを飲むことにしよう。レジにコーヒーくださいと言いに行ったんだけど、なんでか知らんが、レジ前に並んでいるファミマ特製メロンパンに手が伸びて一緒にファミペイしてしまった。うーむ、恐るべしレジ前商法! 侮れんなファミリーマート。店の外に出て、ちょっひんやりなので日向ぼっこしつつ食おうと思ったら、近所のガキが現れて「バイクだースゲーかっちょええー」と目を輝かせて言うので「おう、かっちぇえだろー」と自慢してしまった。そしたらガキは「バイクの人だー」と手を振って店に入っていった。ふふんとちょっと得意になってメロンパンを食ってたら、ちょっとこぼれてのでしゃがんで拾った。そしたらガキが出てきてじーっと見てた。なんかちょーかっこ悪いんですけど。
メロンパンが実にうまかったのでよしとして、先を急ぐのだ。国道158号線を走って行くと飛騨丹生川にやってきた。ここも久しぶりだ。以前サークルKがあったところがなんかよくわからん店に変わってた。丹生川の役所まで来たら、有名な巨大鍋が撤去されてた。あーあれの前で記念撮影しようかと思ってたけどなくなっちゃたんだ。ガッカリだな。その向かいの大きなドライブインは健在だった。そして花のきれいな花壇も健在だった。その先のフランクフルトの専門店は閉店してしまったようだった。そして、かなりショックだったのが、乗鞍前最後のデイリーヤマザキが閉店してた。ガーン。ここよく利用してたのになー。無くなっちゃったんだ。今日もここで爆弾おにぎりを食おうと思ってたんのに。ああなんてことだ。計画は永遠に頓挫だ。仕方がない、他の方法を考えよう。
などと考えて走ってたら、急激に高度を上げるいよいよ乗鞍に近づいたのだ。そして、よく入った宿儺の湯の前を通り過ぎてヘアピンをいくつもクリアしつつ、激走して乗鞍スカイライン入口付近までやってきた。雲が多くなってきた。この辺り天候が急変しそうな天気予報だったから気をつけよう。バイクを止めて記念撮影してたらロードバイクの一団がハーハーゼーゼー言いながら登っていった。このまま乗鞍スカイラインを激走するのだろうか。いやー実にキツそう。
そこから平湯トンネルを抜けたら、急カーブが連続する平湯峠だが、現在、ここが道路舗装工事中で全面的に片側交互交通になってた。で、渋滞してたので超スローペースでの進み具合になった。なんだよ、無数の研ぎ澄まされたコーナーを切り落とすオレ様のテクニックの見せ所だったのに、残念だぜ。(編集部注;無数の研ぎ澄まされたコーナーを普通にリーンウイズで走ることしかできませんので悪しからず)やかましいわ。
こうして何年振りかの平湯バスターミナルにやってきた。駐車場は90分まで無料だ。どうせそんなに長居しないけどな。レストランが11時からなので、それまで待ってた。車にバイクがひっきりなしに行き交うのであった。ざっと見ただけでも奈良、和歌山。大阪、兵庫、多摩、品川とかなり遠方のナンバーがうじゃうじゃ走ってた。観光シーズンだもんね。
11時になったのでレストランに行った。メニューはなんだかなー価格もなんだかなーでもここで食わんと高山に戻って食うのは無理なんで、かといってもうここまでの激走でお腹空っぽ、食わんと帰りの激走ができないので、ここは思い切ってカツ丼、縁起のいいカツ丼を食うことにした。いや、消去法でカツ丼になたんだけどさ。店に入って発券機で券を出したら席について待つ。じーっと待つこと10分、カツ丼ができた。結構ボリュームあるカツ丼で、玉子ふわふわカツもカリカリ柔らかお肉でご飯もおいしいのであった。意外と言っては失礼だが、これで980円なら勘弁しといたる。ゲップ。お腹いっぱい。満足です。では帰ろう。
激走で来た道を戻って走った。平湯のキャンプ場は商売繁盛な客の入りだったようだ。途中でゆるキャンみたいな原付に乗った女の子を見かけたけど、完全にテレビの影響だな。でもさ、この時間でこの体感温度、夜は極寒だよな。装備をしっかりしないと寒くて死ぬぞ。いらんお世話だけどねーなどと思いつつ、平湯峠を越えて、工事中なんで、平湯温泉の看板前で記念撮影しようと思ってたのにできんかったのが残念だが仕方がない。トンネルの漏水が少なかったのはよかった。ダダ漏れだったりするからなーあそこは。そんな状態だったら、もう気が狂っちゃうよ。オレ様の美しいCBR600RRに泥があああああーーーーってなっちゃうところだったぜ。
帰り道にちょっと迷ったけど、なんとか国道41号線に戻ることができた。あとは全開激走で帰ってきた。
本日の出費
コーヒーとメロンパン 220円
カツ丼 980円
本日のCBR600RRの走行距離 350キロくらい
累計のCBR600RRの走行距離 30700キロくらいかな
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