冬到来は風も強くて高山

ヤツだ、ヤツが来るんだ。ああ、またヤツが来る時期になってしまった。ヤツが来ると大変なんだよ。山の方に行けなくなる、ガチガチの装備にしなきゃならなくなる、途中で止まってまったりする気も無くなる、ろくなもんじゃない。ライダーの大敵、ヤツが来る。ヤツとは、そう、冬のことだよ。冬なんて大嫌いだ。路面が凍結するから山の方に行けなくなるんで、快適に走ることのできるルートは全部ダメになる。防寒装備はガチガチに決めなきゃいかんからそれだけでも大変だ。走ってても寒いから、いい風景があっても止まる気にもならん。お店に入って暖を取ったりしてたら、もうそこから出たくなくなっちゃう。だから喫茶店とか入らんようにしなきゃいけなくなる。一体何が楽しくてそんな極寒ツーリングするんじゃ。うちの中でこたつに入ってみかん食ってた方がどんなに人生幸せか。ああ、それなのにそれなのに、防寒装備を決めて走り出すライダーとは、なんちゅう生き物なんだろうか。ああ、夏は良かったなー。山の方をガンガン走れたもんな。軽装でいいもんな。止まることに抵抗ないもんな。ああ、夏は良かった。ああ、でも最近の夏はクソ暑くて死にそうになることもあるけどさ、灼熱の太陽光、照り返しのアスフェルト、車のエアコンの放熱、自分のバイクの放熱、渋滞なんぞはまってみ、蒸発しそうになるぞ。その点、冬は大丈夫だぜ。太陽光は優しく、アスファルトは照り返さず、バイクのエンジンの放熱で手指あっため、サイコーじゃん。サイコーだよ冬、やっぱり冬はツーリングの季節だよ。ああ、何言ってんだかもう。とにかく、冬が到来して、山に行けなくなる前に、山に行っておく作戦だ。この夏は、天候にも恵まれず、乗ることもできなかったが、この時期になってようやく週末晴れになってくれたので、寸刻を惜しんで乗ることにしよう。

ということで、朝早めに起きたらカルディで買ってきたサバマヨカレーをたっぷり塗ったトーストを食って生協のコーンスープを食って(しかしコーンスープってどうしてあんなに溶けないのかね)歯を磨いて顔を洗ったら、冬装備ヒートテックエクストラとノーマルのヒートテック2枚重ねでその上にもう1枚長袖Tシャツで、この時期なら完璧だろ、行き先は高山で、気象情報サイトによると最高気温15度だと、ついこの間までは20度25度夏日ですなんていてたのに、なんじゃこりゃ。まあいい。そしてその上に着るのが問題の革ジャン革パン、まさしく革パンパン革パンなんで、マジでどうしようかと困ってるんだけど、YouTubeでも見ながらズボラストレッチやってるから、そのうちなんとかなるだろう。それまでは腹を引っ込めて走ることにしよう。新しい革ジャン革パンを買ってもいいけど、あー踏ん切りがつかなくて買えてないのだ。クシタニの店長には「買わなくてもいいですよ、何着持ってるんですか」と言われているので、それも要因かな。まあいいや、とりあえず今日は、革パンパンパンで行くぞ。

実家新型ガレージから旗艦CB1300SF ライアン・ストーン号を引っ張り出す。今日で3連チャンなんだけど、順番飛ばしてるんだけど、本当ならCBR600RRの出番なんだけど、目的地が高山なんで、航続距離を考えるとこの選択になっちゃった。まあいいや、次と次はCBR600RRな。エンジン一発始動で出撃する。

まずはガソリンを入れる。いつものコスモ石油に行くと、給油機の前にバイクを止めてレギュラー満タンに入れた。気になる価格はちょっと落ち着いてきたような感じなんだけど、これってなんたらメガネさんのおかげなんだろうか。なんでもいいから、もういい加減に税金二重取りやめろや。ずっしり重いCB1300SF にまたがって、コスモ石油を後にすると、国道19号線を多治見方面に向かった。

本格的に幹線国道を走り出したら、はっきり言って寒い、めちゃくちゃに寒い、でら寒い。読みが甘かったかなーもうちょっとなんとかなると思ったんだけど、くそ、仕方がない、我慢して走ろう。クソ寒いなどと嘆きながらも、しかし広がる青空に、テンション上がるのであった。そうなのだ、ライダーは青空があれば90%くらいの配分でノープロブレムなのである。調子良く走っていくのである。内津峠を越えていつもの多治見可児ルートを走っていたら、革ジャン皮パンもなんだか馴染んできて、パンパンがパンくらいになってきたので、この勢いのまま川辺から国道41号線に踊り出した。ここから激走してやるぜ、いくぜ誰にもオレを止められないぜ〜。

がしかし、今日の国道41号線は、やはり行楽の時期なのか、紅葉には早いと思うのだが観光客の車が多いのか、ひたすらに流れがだるいので、どうなってんだと思ったら、渋滞の先頭が大型のキャンピングカーであった。そいつがちんたらちんたらと法定速度で走っていたので、そこから後ろが全部数珠繋ぎの行列のできる国道41号線なのであった。うーん、どうにもならん、それにこっちも寒いのであんまりハイスピードは困るから、これでいいんじゃね? と、渋滞にだらだら付き合うことになった。それでも空は青いので、山の緑、ちょっと赤くなってきてるのかなあ、それとのコントラストが絶妙で、いい感じなんで、たらたら走っていてもそれはそれでいいかも知んないなどと思うのであった。

しかし、東白川の交差点で、ノロマなキャンピングカーが東白川に曲がっていくと、状況は一変した。みんなストレス溜まってたんだねー一気呵成に加速して、全台猛ラッシュでどっぴゅんほーとロケット加速、あっという間に法定速度超えのピー(自主規制)キロに到達して、さながら公道グランプリ、ロータスの狼だぜ(古すぎる)最近は頭文字Dだな。え? それももう古いの? じゃあ今なんなの? 知ってる人教えてください。

ぶっ飛びで走ったのはほんのわずかな時間でありまして、すぐに次の走るパイロンさんが現れて、またしてもちんたら走りになっちゃったんだけど、正直言ってぶっ飛びの時にでら寒かったもんんで、もういいよ、ちょうどいいタイミングでちんたらになってくれたよ、走るパイロンさんありがとう、滋賀ナンバーの赤いヤリスさんありがとう。後ろに帽子を被った人が乗ってると思ってたら、帽子がヘッドレストにくっついてるだけだった赤いヤリスさんありがとう。

こんな調子て飛騨金山まで来ました。いつものデイリーヤマザキに入った。ちなみに気温は7度です。日が当たるところに休憩しようと思って、ここなら日が当たってると思ったのに、駐車場は全面日陰でした。一番離れたところだけが日が当たってて、そこにホーク11みたいなバイクが止まってて、ライダーが日向ぼっこしてた。あいつ頭いいなあ。でもコンビニまで遠いから、どっちを取るかだよなあ。デイリーヤマザキでホットレモンを買って飲んだ。ちょっと温まった。そういえば、アサヒ飲料の白湯はどうなったんだ。まだ売り出さないのか。あれがあれば一番良いんだけどな。水分補給は水分が一番なんだよ。でも冬は寒いからコールドはダメなんだよ。ホットの水がほしんだよ。無ければ最低常温の水が欲しい。全国のコンビニオーナー様、客数としては少ないと思いますがライダーからのお願いです。これを見ていたら、ぜひ導入してください。

飛騨金山のデイリーヤマザキを出た。今度こそ、巡航速度ピー(自主規制)キロくらいでかっ飛びぶっ飛びでいくぜ! と思ったら、再びちんたら道中になってしまった。もうこれは諦めるしかないようだ。大人しく41号線を走って、ようやく下呂温泉までやってきた。この辺りまで来ると、反対車線にバイクがいっぱい走ってくるのだけど、みなさん、昨日飛騨周辺で一泊されて帰りなんだろうか、羨ましい話である。あー泊まり温泉ツーリング行きたい。あ、今思い出したけど、今日はロードバイクの旅仕様もたくさん走ってるね。みなさん、それなりのお歳の方が、効果なロードバイクに乗ってブランド物のサイドバックとか載せて走ってるんだけど、下呂温泉手前で見かけたおっさんロードバイクは、サイコンなのかスマホなのか、いじりながらフラフラ走ってるもんで、後続の車が大変困ってたぞ。他山の石としよう。あ、他山の石ってこういう使い方で良いのでしょうか、金田一春彦先生。人の振り見て我が身を直せ、の方が正しい使い方でしょうか?

下呂を通過したら、中呂、上呂、そして飛騨萩原あたりでそろそろ堪忍袋の尾が切れて、もうやってられっかくそ、こんなちんたら走り止めじゃくそ、オラオラオラーぶっ飛びだぜ誰にもオレを止められないぜえー! と、ちょうど現れた登坂車線追越車線を激走して、一気にチンラタ走ってる他県ナンバーの観光客と、地元の高齢者ドライバーをごぼう抜きにして、ついに飛騨高山に到達した。ぶっちぎりで走っちゃたもんで、途中、休憩する予定の道の駅渚を通過しちゃったもんで、恒例の電光掲示板温度表示が写真ありません、ごめんね。ちなみに気温は12度でした。多少上がってきたみたいだな。それに伴って雲も出てきて、青空が範囲は狭まってきた。あまり良くない前兆だな。

こうしてなんとか高山市に入った。いつもの通り、証拠写真を撮るために高山陣屋まで行ったら、観光客でごった返してた。邪魔にならないようにバイクを止めて、チャチャっと写真だけ撮ったら、速攻で離脱さ。強風が吹き始め暗雲が立ち込めている高山市を、直ちに脱出する。緊急脱出だ! フルブーストファイヤーブーストでぶっちぎりの離脱開始だぜ! お昼は高山中華そばにしようと思ってたけど、寒いからあったかい高山中華そばにしようと思ってたけど、強風吹き荒れてきた上に、迫り来る雨が降りそうな雲、こんなところに長居する気はないよ。スマホの天気予報アプリでは「当分雨は降りません」なんて表示されてるけど、絶対に信用できないね。アプリにケチをつけてるんじゃないよ。それだけ最近の天気は変化が激しいってことで、マジでほんの一部のところでゲリラ豪雨になるからね。そんなもん食らったら目も当てられん。君子危うきに近寄らずの精神で行くよ。

高山から下呂まで戻ってきたところで、ようやく青空が広がって、白くふかふかな雲が浮いている空になった。温度も上がってきて、そこそこ寒さを感じなくなって、ちょうどいいじゃないか。これで安心して昼飯にできるぜ。で、問題はどこで食べるかだ。悩みながら走っていたら、いつも通過しているジョイフルがあった。あ、ここでいいじゃん。この時間でも営業していて尚且つちゃんとしたご飯が食えるお店はここくらいだ。駐車場にバイクを止めて、お店に入った。朝の客と昼の客の間みたいで、割とゆったりしてた。店員さんがどこでもどうぞというので、バイクの見える席に座った。そしていつものいつでもモーニング朝食を注文して、いつもの抹茶ラテを飲んでいたら、「従業員が少ないのでメニューの提供に時間をいただきます」なんて看板が出てたにも関わらず、秒速で持ってきてくれた。すごいな。実にシステマチックに料理されているようだ。はらぺこなんで速攻で食った。ゆっくり食わなきゃいけないといつも言ってるのに、今日も早食いしてしまいましたすいません。こんなことだからお腹が出て革パンパンパンになるんだ。次からは気をつけます。

食ったらいつものキャラメルマキアートを飲んだ。ドリンクバーなんで何杯も飲めるけど、これ以上飲んだらお腹たっぷんたっぷんなんで、止めといた。レジに支払いにいったら735円だった。マジかよ、えらい値上げしてくれたな。前は600円くらいじゃなかったっけ? ジョイフルお前もか、ビンボーライダーの味方だと思っていたのに、残念だ。このご時世だからな。仕方がない。

幸い食っても革パンパンパン状態はなんとかなった。ちょっとホッとしました。というか、馴染んできたらなんとかなりそうだな。よし、ズボラストレッチを頑張って腹を引っ込めるぞ。そのためにも、帰りはぶっ飛びで行くぜ! でもやっぱり帰りもタラタラ走りになるのだった。まあいいや、天気も良く、たくさん走れたのでよしとしよう。

帰ってきて、まっちゃんと買い物に行ったら、大あんまきが売ってたので買ってしまった。3時のおやつに食っちゃった。やはり大あんまきはうまいですわ。

本日の出費

ホットレモン 134円

ジョイフル 735円

本日のCB1300SFの走行距離 290キロくらいかな

累計のCB1300SFの走行距離 39200キロくらいかな

なんとか4万キロ行きたいなあ。

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