Naturally 北海道ツーリング #7

いつもみたいに早く目覚めてしまった。しかし、今朝はホテルで朝食なんでゆったりすれば良いのだ。そもそも美瑛富良野の食事は観光地価格観光地対応なんで、素泊まりで外食すると人気店なんか1時間待ちざらだからな。それならまだしも、臨時休業とかで飯にありつけなかったりするから、ここはホテルで2食付きを選んだ方がいいのだ。まずはゆっくり朝風呂に入った。朝温泉に入れるのは旅している時ぐらいだから、旅気分が味わえるよね。すげー贅沢な気分。温泉を出たら、部屋に戻って朝食の時間まで今日の予定を再確認した。とにかく、某所の丘は必須、晴れてくるはずだから、晴れてくるまで待って行こう。その間にランチをしよう。美瑛か富良野か候補をいくつか挙げておいた。
時間になったので朝食会場に行った。時間より早かったが、開店してくれた。バイキング朝食だ。席に案内されて、和定食風に選んで食った。このホテルは米がうまいのだよ。北海道でこんなうまい米が食えるなんて初めてだよ。カンドーしてしまうのだ。おかげでお代わりしまくって食いすぎたじゃないかどうしてくれる。でも、昔に比べて食えなくなったなあ。かつて北海道で、隣の席のKawasaki野郎とおかわり合戦みたいになっちゃって、5杯くらい食っちゃったことがあったけど、もう今は無理です。あ、トマトもおいしいのでおかわりしました。そいでお腹いっぱいで部屋に戻り、顔を洗って荷物担いでフロントまで延々長旅して行くと、チェックアウトした。天気は曇りだが、そのうち晴れてくるはずだ。バイクに荷物を積んで出発する。
最初に青い池に行った。昨日は観光客でごった返していたからやめたんだけど、朝なら空いてるんじゃないかな。駐車場に入ったらそれでもすでに何台も車が止まっている。みんな考えることは同じだ。バイクを止めて青い池まで歩いて行った。観光ガイドには晴れて陽が射していた方が青が際立つからいいらしいので、今日のような曇天ではあまり期待してなかったが、意外にきれいだった。写真を何枚も撮った。昔はマイナーな観光地で、マニアくらいしか来なくて閑古鳥が鳴いていたのに、例の件で超有名になってからは、ミーハーな観光客がわんさと押し寄せ、今や立派な大きな駐車場までできて観光バスもガンガン来て、一部の地元の人はホクホクだよな。近くの道の駅なんか、チョー都会的センスあふれるお金かかってる立派な建物が立ち並んで、オサレなショップが並んでて、まるで銀座か渋谷かと思ったぜ。
青い池を出たら、某所の丘の方に行くつもりだったが、まだ曇天なんで、先にオサレランチにしよう。どこのランチか決めたのだ。富良野へ移動して六花亭のオサレなショップに行くのだ。そこでランチにするのだ。国道243号を走って行くと、だんだん天気がよくなってきたぞ。これはいいぞ、と思いながら走った。晴れて日当たりがよくなってくる。あたりの風景がいっぺんんして素晴らしく輝いてくる。いやー太陽様はやっぱりエライ! だんだんテンションが上がってくるぜ。ヒューヒュー言いながら調子こいて走ってたらオサレショップの場所がわからず、迷い迷いまくった。あっち行ったりこっち行ったり、往復を繰り返して、スマホのマップを何度も見ながら走った。案内看板くらいだしてくれないかなあ。美瑛も富良野もマジ道がわからん。どこへ行くにも毎回迷ってしまうよ。
なんとか苦労してたどり着いた。駐車場にはバイクの置き物がしてあった。そこにバイクを止めた。お店は開店まで時間があるので、解放されているギャラリーを見に行った。ギャラリーの建物は入って奥側が全面ガラスで富良野と十勝岳が素晴らしい眺めなんで、それがまた晴れて来たので素晴らしい眺めで、そっちばっかりみちゃって展示されてる写真作品なんて全然見てなかった。有名な地元の写真家さんらしいが、あまりピントくる写真はなかったし、外の風景にばかり目が逝っちゃうから、この建物は設計ミスだな。さっさと出て、開店まで待つ。やはり人気施設らしく、観光客が何組もやって来た。あらまだやってないわやってないぞどうなってんの休みなのかしら、とか言ってるんでちゃんと情報見てからきなさい。まだ開店前ですと思って、教えようと思ったら、別の客が開店時間をみんなに教えてた。それでみんな納得して待った。やがてようやく開店したので、オサレな建物の中に入った。

食事はどこかと聞いてみたら、なんとオサレカフェを期待してたのに、販売コーナー横で椅子とテーブルが並んでてそこが喫茶スペースだそうで、確かに全面ガラスで風景は素晴らしいけど、中だけ見たらこれはイオンモールのフードコートじゃんか。いわゆるコレジャナイ感だった。全然オサレじゃなかった。ガッカリだった。でもいまさらどうにもならん。別の店に行くには時間がない。人気店ばかりの富良野では、開店1時間前くらいから待機してないと飯にありつく時間が遅くなってしまうからな。あきらめてここで食う。注文したのはタンシチューです。それなりにおいしかったです。あと、ショップの方も、なんだがとっても中途半端で、いらんお世話だけど、なんでこんなところに店を出したのかよくわからないな。食ったら店を出た。

ランチはがっかりだったが、天気はさらに良くなって青空がグイグイ広がってテンションアゲアゲになって来たぞ。ランチのことなぞ忘れてなんで構わず次の目的地に向かった。次の目的地は某カメラマンのギャラリーだ。ここもわかりにくくてざんざん迷って、またしても無駄な往復を繰り返して、スマホのマップを見てるのにどうしてこんなに迷うのか、これは仮説だが、普通の地図を見慣れた世代は、地図面の上が北だと思い込むように脳内が設定されているというか、地図は北が上が当たり前だもんでそうなるのも当然なんだが、最新のデジタル機器は、自分の進行方向を上に表示するようで、だから上が北とは限らないのだがそれを忘れて、逆に来たと思い込んで正しいのに戻ったり、逆なのにこっちでいいと思って全然逆に進んでしまうのではないだろうか。そして迷い道クネクネなのだよ。ああ、本当に大変な思いをしてようやくたどり着いた。
ということで、やって来た某カメラマンのギャラリー、実は7年前に偶然であって写真を撮ってもらったことがあんだよねー。まさか本職のカメラマンとも思わずに、写真談議してしまいました。そして、ここをバイクが走ってくるのを待ってるというので、走って差し上げたのだ。プロカメラマンに撮影してもらうなんて人生にそうないだろ。密かに自慢です。はっきり言って自慢です。そんなマブダチなんでよーギャラリーができたから絶対に観に行くと決めてたんだ。ようやく願いがかなった。高台の、これまた絶景の見下ろせる位置にこじんまりしたログハウス風の建物だった。予備知識なけりゃ絶対に来ないし入らないだろう建物だな。普通に家だもんな。中に入ったら、キレーなおねーさんがお迎えしてくれて、靴を脱いで上がった。席について、普通のコーヒーを注文した。このギャラリーではうまいコーヒーを飲んで作品を楽しむのだ。さっき六花亭でみたギャラリーに比べるとはるかに狭いけど、同じように前面ガラスから外の絶景が見えるにもかかわらず、ここは写真の方に目が行っちゃうんだよな。カメラマンの腕の違いなんだろうか。普通に風景写真ではなく、ちょっと違うんだよね、このカメラマンの写真は。心の奥底にビンビンくるよね。特に一番デカイ作品がすこぶる気に入った。めちゃくちゃいい。素晴らしい。売り物らしいので欲しくなったが、価格はともかく、よく考えたらこのでかさ置くとこがないな。やばいやばい、思わずこれくださいと言っちゃうところだった。こんなん買って帰ったら、まっちゃんに飛び膝蹴りキックを連発されてしまうぞ。
念願かなってギャラリーも観たので、天気も全面晴れとなり、待ちに待ったその時が来たようだ。待った甲斐があった。待てばカイロの日和あり。カイロって回路?海路?どっちでもいいや、とにかく、もう一度、これが今回の北海道ツーリングの最後のチャンスの某所の丘を観に行くことにした。昨日行ったから、今度は迷うことなくその隠れた名所の丘に行くと、晴れ渡る空と美瑛、十勝岳が一望できた。おおおおおーーーーほほほほつつつかいいいいいどおおおおおーーーーー! 叫ぶしかなかった。写真撮りまくった。
写真撮りまくったけど、毎度のことだが、後で見てなんか違うなーとなるに決まってるんだけど、それでも撮らずにいられなかった。7年越しのリベンジ達成だ。長い時間だったよ。あの7年前の敗北感に満ちた北海道ツーリング、必ずまた来て晴れの空のこの丘をこの目に焼き付けるのだ。それをするまでは死ねん、それをするまでは死ねんのじゃー! そして長年の積年の遺恨を果たしたのであった。感慨無量であった。干害ではないぞ。今年も雨が多かったから干害はないだろ。繰り返すが感慨無量であった。もう今回の北海道で思い残すところなし! 美瑛富良野から脱出する。

ホクレンでガソリン満タンにして札幌に向かった。北海道最後の晩餐はやはり恒例の回転寿司トリトンでしょう。しかし、晴れの美瑛富良野に長居しすぎたので予定時間から大幅に遅れていた。毎回フェリーの乗船に嫌というほど待つので、多少のことは大丈夫なんだが、暗くなってからあまり走りたくないので、明るいうちに苫小牧まで戻っておきたいのだが、このペースではトリトンで日が暮れてしまう。これは仕方がない、必殺技を使うしかないな。滝川から高速道路では北広島までワープだ。さすが高速、一気に時間短縮してトリトンまでやってきた。

北海道の締めはやはりここなのだ。1人なので待たずに入れた。お勧めを順番に注文してガンガン食った。やはりうまいうますぎる。調子こいてガンガン食っちゃう。毎回食べ過ぎるんだが、今回は諸事情ありまして、冷静だったから食べ過ぎにはならなかった。学習能力があるじゃないかってやかましいわ。食ったら苫小牧に戻る。国道36号線を走って苫小牧イオンまでやってきた。あたりは真っ暗になっていた。フェリーの時間までここで時間を潰す。

恒例のスタバでお茶して、旅の余韻に浸る時間なのだ。が、しかし、最近のスタバは陶器カップでの提供をやめてようで、紙コップになりますと言われちゃって、何だか試飲してるみたいでビンボー臭くてガッカリだな。スタバってのは贅沢な気分を楽しむもんじゃなかったんかよ。しかし時代の流れなんだから仕方がない。紙コップでお茶して、そろそろよい頃合いの時間になったら苫小牧イオンを出発してフェリーターミナルに向かった。市街地を抜けて、高速道路沿いの道を走って行くと、あたりは真っ暗、完全に真っ暗、道を間違えてるといかんのでゆっくり目で走ってたら、後ろから、地元の車が煽ってくるので何度も譲った。今回は幸いにも夜道にもかかわらず寒くなかったな。

慎重に走ってので、道に迷うことなく、間違えることもなく、明るい苫小牧東港フェリーターミナルに到着した。フェリーはすでに着岸してた。いつ最寄り時間が遅いので、下船してくるライダーらとすれ違うことはなかった。誘導されて所定の位置にバイクを止めると、乗船まで延々またされた。バイクは最後に乗船した。予定通り、定刻に出航する。

また来るからなー北海道!

いつになるかわからんけど。

sunshinebreakthrough

You're runnin' through my vein You're my sunshine

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