right here,right now 東北ツーリング #7
一本松は見当たらんので、諦めて、こっちに来たから、やっぱり東北で鍾乳洞は外れないと思うので、あぶくま洞に行くことにした。ナビで検索して、なんかよくわからんので、2010年度版のツーリングマップルと照らし合わせつつ、ルートを確認し走って行ったら、電光掲示板に「この先、自動二輪通行できません」と表示されていて、これはなんか工事でもやってるのかなと思って、別ルートで県道34号から国道114号線に入ることにした。で、そのルートを道に迷いながら走って行ったら、もう少しで国道114号というところで、通行止になっていた。それが通行止の理由は工事でも土砂崩れでもないのであった。通行止のバリケードの前に立っていた交通警備の人がやってきて沈痛な表情でこう言った。「この先、放射線の濃度が高いのでバイク自転車歩行者ははいれません、迂回してください。」マジか。マジなのか。他県民にとってあの事故はもはや遠い過去に忘れ去られていたが、なんということだ、ここ福島では未だ現在進行形であった。坂道を下りつつある人類を暗示させるような光景の次は、現実のリアルな夢のエネルギーの成れの果てであった。迂回路は県道257号線で、その先に高速道路があるからそれでこの辺り一帯をパスしてくれ、という事だった。高速道路は使いたくないので、別のルートがないか探してウロウロしたんだが、結局、どのルートを使っても通行止に引っかかるので、いっそのこと、来た道を戻って国道4号線を使って大きく迂回して行くしかないようだった。それでは時間がかかりすぎるので、諦めて高速道路を使うことにした、こういう時のためにETCを標準装備にしたからな。インターを探してそこから高速道路に入った。いわき市方面に走って行く。途中、高速道路から大量に積み上がられた巨大な黒い袋詰のものが整然と並んでいる光景が見えて、あれが汚染土壌か、マジであんなにあるのか、ものすごい数が、地平線の彼方まで積み上げられていた。
高速道路脇に表示された電光掲示板は「只今の放射線 0.1」「只今の放射線量0.2」「只今の放射線量0.7」「只今の放射線量2.8」とドンドン増えていくのだった。どの量がどう危険なのか全然わからんけど。問題の地域を過ぎたらどんどん減っていった。そして、高速を降りて、一気にあぶくま洞を目指す。うねうねの山道を走って、滝川ダムを横目に、工事交互通行を過ぎて、途中、何もない山道に突然現れたコンビニで、昼飯がわりにおにぎりを食って、さらに先を進むと、ようやくあぶくま洞に到着した。予定より大幅に遅れたが、なんとか着いたからよしとしよう。
さて、肝心のものは見たので、ホテルに行こう。昔有料今無料のゴールデンラインを走って、途中、雲の間から日が差し込む猪苗代湖が実に見事で神々しいくらいだった。写真が撮れなかったのが残念です。まあ、撮影しても後で見たらこんなんじゃない、となるに決まってるけどさ。
本日の走行距離 377.5km
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