何年振りだ三ヶ根山ニューギアとともに
いつものように実家に行ったら愚父が寝込んでた。「愚息よ、わしはもうダメじゃ」「なんだどうした」「もうダメなんじゃ」「そうか、なんか食うか?」「それが食えんのじゃ」「なんと」戦中派の世代である愚父はその時代食えんかった分、モノ余り現代に食うことだけが使命のように、いついかなる時も食うことだけは忘れなかったんだが、その愚父が食えんとなるといよいよお迎えが来たか。やれやれだぜ。しかし、とりあえず医者には連れて行かんと、家でなんかあったらケーサツに疑われるからな、そしたら愚父殺しの汚名を着せられて、今どき流行りの冤罪になっちまう。それだけは避けたい。そこで、仕方がないので医者に連れて行った。時間外だったので近所の救急病院に行った。そしたら若く情熱あふれる優秀そうな医師が対応してくれて、検査の結果、インフルエンザA型ですね、最新のクスリを出しておきますから、と言われて薬局で一発必中の対インフル薬をもらい、実家に帰って飲ませて、終末寝ずの看病も甲斐あって治った。しかし、これでよかったよかったとはならなかったのあった。次の週には看病していた方すなわちこのサイト管理人が体調を崩し、これはもう絶対にインフルエンザ感染だクソ、愚父から愚息に感染だ。こうなったら急いで救急病院に行って一発必中の対インフル薬をもらってこなければと、まっちゃんに「フツーの病院行ったらー?」と言われるのも無視して、急いで救急病院に駆け込んだら、今度出てきたのは、若いけど冷徹で医は算術みたいな医師で「インフルでエンザはないです」「この程度の風邪で救急病院に来ないでください」「子供や老人じゃなんだから」「自分でわかりますよね」「今度来たらボツリヌス菌植えつけますから」とボロクソに言われて落ち込んで帰ったら、まっちゃんに「だから言ったじゃん、今日は仕事休んで寝てな」と言われたけど、なんかハラ立ってきて「インフルじゃなかったから仕事行ったる」と無理に出勤したら、朝は良かったけど昼くらいに死にそうになって夕方死にかけて帰り頃には半分死んでた。でもこの土日寝てたら治るだろうと思って、寝てたんだけど、クシタニセールにも行かずもちろんバイクにも乗らずに寝込んでたんだけど、一向に良くならなくて、結局、月曜日に世界がぐるぐる回り始めて。いかなことにもこれはヤバイ、でもインフルじゃないと言われたから、もしかしてなんか別の病気か、死ぬのかオレ。そしたらまっちゃん「病院行ってこればー」と言われて、ゾンビ化しつつフツーの病院に行ったら、もう野戦病院状態、インフル患者が押しかけて、待合室どころか検査室まで満員御礼状態、そんな中でいつものベートーベンみたいな先生の診察、「A型だな」と言われて、もうろうとする頭で「先生何言ってるんですか、オレはB型ですよ」と思ってたら「インフルエンザA型だな」と言われて「マジですか!?」と叫んじゃったよ恥ずかしい。隣で診断されてたキャリアウーマンねーちゃんもインフル宣言されて「熱、ないんですけど、インフルなんですか!?」「どうしよう仕事が山ほどあるのに!!」と騒いでた。こうして晴れてインフル宣言されたもんで、再び正月休み1週間の自宅待機となったのだった。でもね、正月休みなんていいもんじゃないよ、この世とあの世を行ったり来たりの1週間だったよ。週末にはようやく治って回復したけど、もうこんな酷い目にあうのは金輪際ごめんだぜクソ。どうしてくれよう。そうだ、ツーリングに行こう! ということでツーリングに行くことにした。
新年早々のインフルエンザ騒ぎで、気がついたら2月になっていた。なんてことだ。2019年は最悪の年明けになっちまった。2月3日の節分に向けて、旧正月で仕切り直しだ。実は本年初動となる旗艦CB1300SFライアン・ストーン号、この2週間のインフル騒ぎがなければ、とっくに素晴らしき門出をしてたんだよ。素晴らしき門出とは、そう、2014年デビューから5年、ライダーが5年で交換するものといえば、そう、ヘルメットである。(あくまで個人的な見解です、適正な交換時期については諸説あります)これまで活躍してくれた、昭栄SHOEIのX-Twelveから、最新型のX-Fourteenへと買い換えたのである。ライコランドの新春セールに買いに行ったら、年末セールで安かったのに、新春セールには全然安くなっとらんかったもんで、仕方なく諦めて、禁断のアマゾンチョイスで買いました。すいません。だって安かったんだもーん。ところが、届いた直後にインフル騒動、この2週間、箱に入ったまま過ごしていた新型ヘルメットX-Fourteenでありますが、今日、ついにそのベールを脱ぐのである。
インフル自宅謹慎1週間の後の1週間フル勤務はキツかったが、これを乗り切ったらツーリングだ。それだけを希望に乗り切ってきました。幸い、週末の天気予報も晴れだ。これほどまでに見事にツイテナイ男だから、此の期に及んで天気は雨とかありえるもんな。前日にしっかり準備しておくはずが、まっちゃんの謎解きに付き合って謎解いてたもんで用意なんぞ全然できなかったまま当日を迎えてしまった。その上まっちゃんに「掃除しといてねー」と言われたもんで、掃除をして、それからヘルメットの用意をした。最近のヘルメットは充実装備だもんで、箱から出してハイ出撃というわけにいかんのですよ。昭栄最高級ヘルメットX-Fourteenを、我が家に届いて2週間ぶりに箱を開けたら、ビックリしたのは、発泡スチロールの保護剤が使ってあったこと。これまでのヘルメットにはなかったよ。やっぱ高いヘルメットは違うな。引っ張り出して、まずは曇り防止用のピンシールドを取り付けるんだがこれが苦労するのよ。初めからつけといてくれると良いんだけどな。苦労してつけたら、標準装備のクリアシールドをスモークシールドに取り替えて、さらにブレスガードをつけて、チンカーテンをつける。で、部品が余ったけどこれなんだ? 調べたらエアロスポイラーだった。チンカーテンの下につけるんだけど、こんなのつけるの初めてだな。さすが最高級ヘルメットは違うぜ。
で、ようやくヘルメットの準備ができて、それから革ジャン革パンを着てウエストバッグにブーツにグローブを用意して、実家新型ガレージに向かうと、年末以来、新年本年初出撃のCB1300SFを引っ張り出して、エンジン一発始動! 目覚めよホンダ最強のインラインフォアー! 絶好調で出発だ。
ずはいつものコスモ石油に行く。給油機の前にバイクを止めて、レギュラーガソリンを満タンにした。前回230キロくらい走って、12リットル入った。カード会員割引前回給油割引メール会員割引後価格が128円だった。徐々に下がってきたような気がする。でもまた値上がりするみたい。なんとかなんないのかね。反対側ではカッ飛び系のスクーター野郎が給油してたので、ピット作業戦となった。スクーター野郎に負けてたまるか。コンマ1秒のキワドイ戦いだぜ。クックック、ホンダ最強にかなうわけないんだよ、よゆーで写真撮ってたら、その間にスクーターは先に出て行っちゃった。
色々もたついて時間が遅くなっちゃったので、今日は高速道路を使います。タイムイズモアザンマネーなんです。ここで春日井インターから入るのはアマチュアだ。なんせわが旗艦CB1300SFにはETCが装着されているのだ。故に、スマートインターチェンジが使えるのだ。そう、賢明なライダーは守山インターを使うのだ。19号から155号で庄内川を渡り、守山インターから高速道路に入った。一気に加速して本線に突入する! 最高速度120キロ解禁記念で全開バリバリだぜ。圧倒的な安定感で走っていくぜ。そこでこの最新型の最強級ヘルメットX-Fourteenのポテンシャルが、恐るべきポテンシャルが明らかになるのであった。そのポテンシャルとは、絶対的安定感の整流作用である。この新型ヘルメットの後方には、これ見よがしなエアインテークやウイングがついているのだが、これは伊達じゃないぜ。これまでのX-TwelveやZ-7は、ここまで高速になるとヘルメットが引っ張られる感じがあった。しかし、このX-Forteenにはそれが全くないのだ。全くない。ナッシングアットオール。これまで時速100キロを超えると、風の負担がヘルメット部にかかって苦しいのであったが、そんな不快感がまるでない。思い切ってピー(自主規制)キロまで上げても大丈夫だった。こりゃすげー。マジすげー。高いだけのことはあるな。
途中、上郷のサービスエリアで休憩したら、このクソ寒いのにライダー勢揃いだった。ライダーってのは本当にバカだね。時間がないのでトイレ休憩だけですぐに走り出す。本線に入ったら、巡航速度のドカティを抜いて、男女ペアツーリングのカワサキを抜いて、ヘルメットの性能がいいもんでガンガン走れるぜ。しかし、法定速度120キロだぜ。お巡りさんパトカーが走っててもビビることないぜ。ガンガンいくぜ。クー気持ちええぜ。
岡崎インターで降りた。今日の目的地は三ヶ根山なんだよ。色々どこへいくか考えて考えて考えた結果、そうなりました。この時期、行き先が平野部ばかりだもんね。伊勢方面が浜松方面か知多方面か三河方面かとなると、最近行ってないのは三河方面くらいで、蒲郡方面に行くしかないもんで、消去法ってやつだよ、で、ネットで冬のツーリングを検索したら三ヶ根山がヒットしたもんで、こりゃ何十年振りに行ってみようという事になった。前に行ったのがCBR750に乗ってた頃だからな。めちゃくちゃ昔じゃん。あれから幾年や、愛岐道路も三河湾スカイラインも尾張パークウェイも無料化されたのに、いまだに頑なに有料道路をやってる三ヶ根山、これは奇跡でしょう。有料のうちに行ってみようという事になったんだよ。
岡崎インターから県道で幸田まで行くと、当初の予定ではぞうめしカフェでお昼にする予定だったが、時間が遅いので諦めた。で、ちゃっちゃと飯食っちゃう事にして、なか卯があったもんでそこにしようと思ったけど、まっちゃんが「無料クーポンあったのにー」と言われるといかんのですき家があったのでそこにした。速攻で牛丼を食って再び蒲郡に向かって走っていくと、ジョイフルがあった。しまった、ジョイフルにすればよかった。いつもでモーニングにすればよかった。しかし時すでに遅いのであった。次からは気をつけよう。
三ヶ根駅まで来たら、三ヶ根山スカイラインの看板を見つけたので、そっちに曲がっていった。すると、うねうねの細い山道になってきて、こんな道で大丈夫なんかね、と心配しながら走っていくと、形原温泉というでかい看板が現れた。そして巨大旅館が出現した。昭和時代の高度経済成長時代の団体旅行全盛期にわが世の春を謳歌した候な巨大旅館だった。今ではすっかり寂れてしまって、っていうかここ営業してんのか? 廃墟みたいだな。山道が細いので止まって写真を撮れないから写真はありません。
そこを超えていくと、山道の先に料金所が現れた。すごいな。こんな料金所を見るのも久しぶりだよ。まさしく昭和の遺産だよ。こんなところで料金所の徴収係員やってる人ってどこから給料出てるんだろうか。270円払って「気をつけてね」と言われて走り出す。なんかこういう料金所の人との関わり合いってのは昭和だよねー。ETCじゃあ絶対にありえん。
山道をうねうね上っていく。とてもじゃないか快適ロードではありません。ネットの紹介ではバイクで走ると楽しい道みたいに書いてあったけどさ、いやオレがヘタなだけか。こんなヘアピンカーブだらけの細い山道はストレスがかかるだけだよ。 しかし、山頂公園まで行ったらその見渡す壮観な眺めに絶句だった。そこそこ天気がいいもんで遠くにうっすら渥美半島まで見えるよ。素晴らしい。ストレス山道を走ってくる甲斐はあるな。山頂公園の駐車場には地元周辺ナンバーのクルマが何台か来ては眺めを見て出ていくことを繰り返していた。今の時期は手頃な観光地なんだろうね。若いカップルが車から降りて薄着で展望台だまでいくもんで、やっぱ若いなーなどと思いつつ見てたら、慌てて車に戻ってコートを持って出直してた。やっぱ寒いんだ。「まーくん寒いよう」「あいちゃんぎゅっとしてごらん」「ぎゅっあったかい」「あとでもっとあったかくなることしようね」「えっちい」とか会話してるのかなあクソ。
寒いもんで山を降りる事にした。下りでは頭文字Dみたいな連中が何台も走っていくのとすれ違ったけど、このうねうね道をカッ飛ぶのか。すげーな。自転車の人も大勢走ってたよ。この急斜面を登るなんて大変なことを好んでするなんでモノ好きだな。まあ、このクソ寒い中走るライダーも同じか。 山を降りて次の目的地はベーグルのお店なんだが、国道247号線を走っていったら意外にあっさり見つかった。これは幸運だったと思いきや、ネットで定休日を確認して今日はやってることを調べてきたにも関わらず、やってないからおかしいなーと思ってよくよく見たら、営業時間は14時からでした。まだ1時間以上ありますね。いかな事にも待っとれんわ。くー残念。ベーグルをお土産に買って帰ろうと思ったんだけどな。仕方がないまた次の機会という事で。 西尾市内を抜けて国道23号線バイパスに入り、名古屋経由で帰ってきた。
本日の出費
牛丼 350円
ホットレモン 108円
パンとコーヒー 235円
本日のCB1300SFの走行距離 150キロくらいかも
累計のCB1300SFの走行距離 24760キロくらいかも
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