花粉と戦う知多半島は美味いもの
なにしろ人間歳をくってくると色々な問題が生じてきまして、色々な問題で特に重要な問題となるのは、景気問題でもなく外交問題でもなく人口問題でもなく、ましてや教育問題でもなく、特に重要な問題はやはり健康問題なのだ。サイト管理人もその例に漏れず、気がついたら毎週毎週、なんやかんや病院に行かなきゃいけない事態になっちゃって、その度に貴重な時間を消費せざる得ない事態に追い込まれてしまうのがなんとも歯がゆいのであるが、天気がイマイチの日ならいざ知らず、朝の気象情報番組で、意味もなくきれいでスタイル抜群なお天気お姉さんが「今日は行楽日和ですよウフフ」なんてことを言われちゃうと、なんでこんな日に病院に行かなきゃいかんのだクソ、と己の人生を呪う実に後ろ向きな心情にいたるので、いろんな意味でよくないんだけど、いかないかんでまた別の問題が生じることになりかねず、悶々としながら病院へ行くのだけど、しかし、人生、何をするにしても、何らかの楽しみを見出すことが需要なんで、ナピカ・マナムーメも言ってるじゃないか「楽しみながら生きよ。悲しみながら生きるより、過ぎゆく時は幸いなり」なんで、病院に行くにもなんか楽しいことを見つけ出すとしたら、やっぱり美人の看護婦さんですよね、それを楽しみに、病院に行くんだけど、何年か前から、某漢Kawasakiライダー氏も悩まされている飛蚊症で、眼科の先生にお世話になってて、定期的に検査を受けてたんだけど、年末年始、色々忙しくて行くのを忘れてたもんだから、先日久しぶりに行ったら、表にデカデカと「看護師急募」とポスターが出てて、なかなか激務薄給な看護師さんが集まらないんだなあと見てたんだけど、久しぶりに行った眼科は、看護師さんのメンツがかなり変わってたもんでびっくりして、しかもなんてことだ、一番美人看護婦さんと一番かわいい看護婦さんがいなくなってて、もはや何を信じて生きていけばいいのか、天は我々を見捨てたもはやこれまで死して屍拾うものなしと、無我の境地に至っていたら、ヘンタイさーんヘンタイライダーさーんと呼ばれて、受診前事前検査のところへ行ったら、眼が覚めるような美人の看護婦さんが待ってたもんで、これは夢かまぼろしか、下天は夢か、などと思っていたら、「えーっと、眼圧を調べますからー、ここへ、えーっと」とかなりおぼつかない感じで、それがまた堪りませんよ、ヒッヒッヒ、ってヘンタイか、あ、ヘンタイだった、いやそうじゃない、そういうヘンタイではないぞ、とにかく、新人さんの美人看護婦さんで、その後も、慣れない感じで視力検査など受けまして、メガネを調べますからとメガネを持って度数を調べるのに四苦八苦してたら、男性の先輩看護師さんが「大丈夫?」とかいいカッコして手伝いに来やがったので、クッソーうまいことやりやがってーと悶々としてたんだけど、とりあえずメガネも調べて、診察です、と先生に案内されて、あれ? 瞳孔も開いてないし、視神経検査もやってないけどいいのかな、と思いつつ、先生の診察を受けたら、やっぱり検査してなかったから、もう一度検査やってから診察になっちゃって、なんかもう余計に時間食っちゃったじゃないか、しかし、美人看護婦さんだったから文句も言えないじゃないか、うーむ、この憤懣やるせない気分をどうしてくれよう。そうだ、ツーリングに行こう。ということで、ツーリングに行くことになった。
さて、当日だが、今週末は天気はいいけど花粉が凄まじいのでした。どれくらい凄まじいかというと、これまで無双最強向かう所敵なし一発必中で花粉症を完全撃退していた、あのアレジオン20でさえ効かない。効果ない。全然太刀打ちできない。鼻水放水ダラダラくしゃみ無限連発ループ鼻詰まり完全密封状態で、このコンディションでツーリングに行くのはかなり厳しいんだけど、それでも晴れたらバイクに乗りたいじゃん、どうしても行きたいじゃん、だから禁断のアレジオン20重複服用攻撃でなんとか持ちこたえるようにしてた。で、朝食はまっちゃん特製ハムチーズトーストイパネマドーター風を食ったら、朝晩と日中の気温差がかなり激しくなりそうという予報に合わせて、ほぼ冬装備で実家の新型ガレージまで行くと、今回の出撃機、CBR600RRジョン・カーター号を引っ張り出した。エンジン一発始動! 目覚めるHONDA最強のインラインフォア! 吠えるアップマフラーからのエキゾースト! 間も無く10年目を迎えるスーパースポーツだが、まだまだ最前線最強の600クラスだぜ。水温計が温度表示するまで暖機運転をして、準備が整ったら出発だ。
まずガソリンだ。前回の走行距離が中途半端な距離なんだが、入れないと心配なんで、あまり入らないかもしれないが、満タンにしておくことにした。いつものコスモ石油に行くぞ。給油機の前にバイクを止めて、セルフスタンドなんだけど、係員さんが一応駐在してて、何の仕事してるのかと思ってたんだけど、掃除とかやってるんだね。給油機の周りのゴミをほうきではいて、ダスターで機械を磨いてた。掃除を済ませたらまた事務所に戻ってテレビ見てればいいんだから楽な仕事だよな。でも24時間営業だから夜勤はキツイな。それにコスモカードの獲得ノルマとかあるんだろうなあ。やっぱり楽な仕事なんてないか。などと思いつつ、ハイオク満タンにする。前回120キロ走って6リットル入った。リッター20キロ、まあまあだな。ちなみに価格はリッター142円だ。相変わらず高い。
満タンになったので、19号線に出て、名古屋方面に向かう。今日の目的地は梅園だ。やはりこの時期、梅の花を見に行くのは必須だろうからな。時事にあったツーリングプランを組み、四季豊かな日本を十分に楽しむのもアダルトライダーのツーリングなのだよ。梅園で今回、目的地となったのは佐布里の梅まつりだ。実は2年前にも挑戦していたが、その時はまつりも絶頂期で満員御礼で座布団が飛ぶ有様だった故に、駐車場にバイクを入れることができず、臨時の駐車場に案内されたらそこが未舗装砂利だったもんで、止めることもできずに、梅満開の佐布里池を一回りして帰ってきた顛末だったから、今回はちょっと時期をずらして行ってみることにしたのだ。オレってあったまいいー。梅の花が散る風情豊かな情緒あふれる佐布里池を楽しませていただこうという作戦さ。ということで、一路、知多半島を目指すのだった。
国道19号線で名古屋方面に向かう。朝晩と日中の寒暖差があるから、時間をちょっと遅めに出たんだが、ちょっと遅めになっただけで、土曜日の国道19号線は交通量も豊富で大漁だもんで、なかなかペースが上がらない。カッ飛んでいく地元ナンバーの新型ランクルの後について、流れの悪い19号線を駆けていく。三重ナンバーのミニクーパーやら、三河ナンバーの新型スズキアルトやらが、道がわからんみたいで右往左往走ってるもんで、危ないことこの上なかった。危うく接触しそうになって、地元ナンバーに激しいクラクションを食らってた。ゴメンね、ここはこういう交通戦争路線なんだよ。連続交通死亡事故ワーストワンで、キョエちゃんに交通安全運動にきてもらったくらいだからな。ボーッと運転してんじゃねーよってか。
名古屋市内は明日10日の名古屋ウイメンズマラソンに向けて着々と準備が進行していた。あちこちでオフィシャルのトラックが相当数のコーンポストを道路に配布していた。これを明日のコースに設置するのだな。すごい数だから設置だけでも大変な作業だな。一方で、道路脇を颯爽と走る女子ランナーの何と多いことか。みなさん色鮮やかなランナースーツ(っていうのかアレ)に身を包み、最後の調整に余念がないようだった。一人で黙々と調整する女子ランナー、あるいは何人かグループで走ってる女子ランナーもいた。明日は天気が何とかなりそうだから、みんないい成績で走れるといいね。しかし、運動音痴で通知表体育の成績はいつも2だったサイト管理人にとっては、学校行事の年1回のマラソン大会は地獄のような拷問に等しかったから、わざわざお金を払ってマラソンなんかする人の気持ちが全然わからんよ、なーんて話をすると、クソ寒い上に花粉症で息もできんのに、それでもバイクで走るライダーの気持ちが全然わからんのと同じだわな、どうしてかと言われても答えようもないな、ヘンタイだからとしか言いようがないもん。
とか何とか行ってるうちに、名古屋市を抜けて東海市に入った。途中、セブンイレブンで休憩して、スマホでルートを再確認、脳内ナビに改めてインプットする。再び走り出し、国道247号線に入って、知多半島湾岸を南下していく。知多市に入ったところで、寺本駅の脇を通る県道で佐布里池を目指す。2年前は道に迷ったが、今回は全く迷うことなく、脳内ナビ通りに走って、すんなり佐布里池梅まつり会場に到着した。そして、作戦通り、今回はちゃんとした駐車場にバイクを停めることができた。でも、停めるように案内されたのは自転車置き場だったけどな。近所の人が、まつり会場で販売されてる農作物の直販を目当てに来てるようで、多くの年季の入った自転車が止まってた。それとは別に、スポーツサイクリング用の自転車がぶら下がる洗濯物干し竿みたいなのもあって、そこにはみるからに値段が高そうなブランドモデルがぶら下がってた。で、それらの間を縫って、CBR600RRを止めた。傷つけられへんか心配。早めに戻ろう。
会場に向かう。まつりは華やかに賑やかしく開催れており、多くの観光客でごった返していた。巨大な望遠レンズをつけたフルサイズ一眼をこれ見よがしに持っている一団や、地元の子供の一団や、フツーに観光客の一団やら、とにかく大勢で盛況だった。地元運営委員会はホクホクだろうなあ、と思いつつ、梅園に向かったのであった、が、何やら様子がおかしい。公式サイト案内によると数千本の梅の花が咲き乱れる、まさしくガラスの仮面のクライマックスみたいなところのはずなんだが、どの梅を見てもショボい花しかついてないじゃないか。近寄ってよく見たら、もう完全に営業終了状態だった。梅の花は梅干しになってた。がーん。時期をずらして作戦は、駐車場までは良かったが、肝心の梅が終わってた。意味ないじゃん。何ということだ。しばし呆然となっていたが、代わりに菜の花が満開だったので、諦めてそっちを写真に収めた。よし、撤収!撤収! てえええっっっっっっっしゅゅゅゅゅううううううううっっっっっ!
バイクに戻って、作戦を練り直しだ。こうなたら、他のことで取り返さねば。なんか美味いものを食わねばならん。吉野家とかすき家とかかつやではダメなんだ。いや決して悪いわけじゃないよ、いいんだけど、今日は、この落とし前をつけるべく、ちょっとゼータクしても良いじゃん。事前に、このあたりのランチ事情は掌握してあるのだ。ふっふっふ。でもどの店も名前が難しくて覚えてないんだよねー。困ったなー。スマホを見たら、検索履歴が唯一残ってたのが、なんかよくわからん古民家のカフェだった。ああ、画像検索した料理の写真を見て、これなんの料理かわからんと話してたお店だ。セイロ蒸しらしいが、何のセイロ蒸しかわからん。よし、なんかわからんけどここしか思い出せんからここにしよう。
スマホでルートを調べたら、又しても脳内ナビにインプットし、出発した。来た道を戻って、曲がらないでまっすぐ走って、学校の近くを曲がって、そして銀行の横を曲がるとあるはずだ。あった。看板が出てた。読めないけど、こんなような文字だった。しかし、ここなのか? 普通の家じゃん。横の細い道から奥に入ると、写真で見た通りのお店の外観だった。あ、やっぱりここだ。バイクをどこに停めれば良いのかわからないので、フツーの家の玄関みたいな入口に入って聞いてみた。そしたら、奥の空き地に止めて良いそうで、そっちにバイクを移動させた。空き地は未舗装砂利だったが、今回は仕方がない、なるべく影響がなさそうな砂利の浅いところに止めた。
ブーツを脱いで店に入った。本当に普通の古い民家だった。実に懐かしいと思ったら、これは昔のおじいじゃんの家だな。何枚もある襖、壁がなくて太い御柱だけ、あとは全部が襖で、表に面しているところはガラス戸で、すりガラスから陽の光が漏れてくる。畳にその光が映えて、色が変わって見えるのだった。その和室になぜかイスとテーブルなんだけどさ。もちろん、フツーに飯台座布団のところもあるけど。
マスターがオーダーを聞きに来たので、ネットで見た写真のが食いたいと言ったら、メニューを示して3種類ありますけどどれでした? げ、わからんけど、シーフードトマトソースのセイロ蒸しがオススメらしいのでそれにした。で、ランチタイムまでまだ時間があったので、ちょっとお待ちくださいと言われて待った。待ってる間もぼーっとじいちゃんの家に久しぶりに来たみたいな気分を味わっていた。今にもじーちゃんが現れて、お小遣いをくれそうな感じだった。しかし、じーちゃんは現れず、代わりに料理がやってきた。すごいぞ。いいにおいだぞ。セイロのふたを開けて、中身がシーフードと野菜がギッチリ。食ったらトマトソース激ウマだった。トマト料理はハズレが多いんだけど、これは珍しく大当たりだな。正直に言うと、トマトにして失敗だったなー、トマトはハズレが多いからなーと思ってたんだけど、完全杞憂であった。これヤバイまじヤバイ。
食って食後のコーヒーを飲んで、満足して店を後にした。続いて行くのは、最近美味しいと話題のパン屋さんだ。パン屋さんは、以前はいろいろな店を訪れたもんだが、このところてんで関心もなかったけど、やっぱり美味しいパンは良い。と言うことで、三たび、スマホで検索して脳内ナビ作戦なのだ。
走ってきた道をさらに進んで、あられがうまい竹新製菓の工場がある横を通過して、農道に突入すると、コレまでの交通量の多い道とは格段の差のハイスピードルーティングコーナーが続く、バリバリ伝説コース、往年のローリングキッズがウハウハなコーナー続出のコースなのであった。看板出てた。これが味覚の道であった。そういえば、何年か前に軍曹とのオフ会で走ってルートに味覚に道があったな。どこかわからん道だったけど、ここだったんだな。ついに見つけたぞ。でももう一回来るには、もう一回、梅まつりとあの古民家に来ないかんな。
これまでの鬱憤を晴らすような華麗なライディングを楽しんで、HONDAマシーンのポテンシャルをありったけ使い切って、そして半田市に入った。で、繁華街を抜けて、ちょっとはずれのあたりに目的のパン屋さんがあった。すっごく混雑してた。駐車場はほぼ満車で、交通整理の警備員さんが、自転車置き場に停めるように案内されて、スポーツサイクリング自転車が1台止まってて、その隣にバイクを止めた。店に入ったら、通勤時間帯の京浜電車の車内みたいだった。しかし、見事なくらい順列が守られていて、これが国民性なんだ、と言わんばかりのコスモスな秩序であった。高山の某パン屋みたいなカオス状態になってるパン屋とはエライ違いだな。大型モニターに映し出されるプロモーション映像が、センスのいいイラストのアニメーションで見ててとても楽しく感動した。順列を守って、トレイとトングを持ち、豊富な品物の中から、気に入ったのを選んで、値段も150円から180円くらいでお手頃だから選びやすいな、何個か載せて、レジまでやってきた。待ってる間、焼き立てできましたーと極めて強い誘惑にかられる声が聞こえたけど我慢してレジに行った。レジはトレイを乗せるところが写真のポジを確認するバックライトみたいになってたんだけど、その上にトレイ(これが透明なんだよ)を載せたら光でパンの輪郭が浮かび上がり、それでレジが商品名を判断して価格を表示するようになっていた。めっさハイテクじゃん。チョーハイテクじゃん。これが21世紀だよ。感動した。イートインコーナーがあるけど当然満員御礼順番待ちなんで、表に出て、表のベンチに座って食った。うまかった。さすが人気パン屋だ。しかし、1台止まってたスポーツサイクリングの自転車のライダーが戻ってきて、それがその、女の子だったもんで、可愛いというか綺麗な女の子だったもんで、それがその、スポーツサイクリングのスーツってのはピッタリで、けっこう体の線が出るじゃん、それがその実にケッコーで、おじさんは目のやり場に困ってしまうのであった。ヘンタイライダーだから勘弁してください。
こうして、美味い料理に美味いパンに目のやり場に困る光景にムフフと散々いい思いをしたので、帰ることにした。
でもバチが当たったのか、帰りの道は渋滞ばかりで往生こいたよ。
本日の出費
セブンイレブンのCレモン 123円
セイロ蒸し 1180円
パン 640円
セブンカフェ 100円
本日のCBR600RRの走行距離 120キロくらい
累計のCBR600RRの走行距離 25290キロくらいかな
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